ユダヤの商人が実践するユダヤの法則とは何か?法則を用いてポートフォリオを最適化する方法を検証

資産運用

世界は不思議な法則で満ちています。その中でも「ユダヤの法則」は興味深いものの一つです。この法則は、様々な形で表現され、あらゆることに深く関わっています。具体的には、「78:22」という比率が成立するという不思議なお話です。

私はポートフォリオの配分を決めるにあたって「ユダヤの法則」を用いています。しかしながらユダヤの法則についての知識はネット記事を流し見して得たものでしたので、今回は『ユダヤの商法』(藤田田著)を読みまして理解を深めました。内容を整理しつつ今後私がどのように用いていくか整理していこうと思います。

ユダヤの法則とは?

ユダヤの商人が用いている法則です。宇宙の多くのものが『78:22』で成り立っているという法則です。

似たような考え方でパレートの法則があります。

パレートの法則とは、経済学者パレートが発見した法則で、ある現象の全体の数値の大部分は、その現象を構成するうちの一部の要素が生み出しているというものです。例えば、所得分布においては、全所得の8割は全人口の2割が得ているということです。この法則は、経済だけでなく、自然や社会にも当てはまることが多く、80:20の法則やばらつきの法則とも呼ばれます。

パレートの法則を実際に見てみましょう。ビジネスでは、売上の8割は全顧客の2割が生み出しています。だから、売上を伸ばすには、顧客全員に同じサービスを提供するよりも、2割の顧客に特化したサービスを提供するほうが効果的です。世界の富の分配では、全富の8割は全人口の2割が所有しています。だから、富の再分配をするには、2割の富裕層に対する課税や援助が必要です。都市の規模では、全人口の8割は全都市の2割に住んでいます。だから、都市計画をするには、2割の大都市に対するインフラやサービスの整備が重要です。

パレートの法則と似たような法則に働きアリの法則があります。これは、組織全体の2割程の要人が大部分の利益をもたらしており、その2割がいなくなっても、残り8割からまた新たな2割が台頭してくるというものです。この法則は、組織の生産性や効率を高めるためには、2割の要人に対する評価や報酬が重要であるということを教えてくれます。

ユダヤの商人はこの法則に従って商売をしている故に絶対に損をすることはないという主張です。

ユダヤの法則に根拠はない

本の中では、具体的な根拠は提示されていません。ユダヤ人曰く、法則が間違っていないことはユダヤ5000年の歴史が証明している、とのことです。

筆者は本の中でユダヤ教の経典を繰り返し読むことを推奨していますのでもしかしたら、そのあたりに含まれているのかもしれませんが、文中に引用はありませんでした。

黄金比のようなもの?

もしかしたらユダヤの法則は芸術の分野で見られる黄金比のようなのかもしれません。

黄金比とは、ある長さの線分を二つに分割したときに、全体の長さと長い方の長さの比が、長い方の長さと短い方の長さの比に等しくなるような比のことです。この比は約1.618で、ギリシャ文字のファイ(φ)で表されます。黄金比は数学だけでなく、芸術や建築など様々な分野で美しさや調和の基準として用いられてきました。例えば、モナ・リザの顔やパルテノン神殿の構造は黄金比に近いと言われています。黄金比は自然界にも見られる現象で、ひまわりの種や貝殻のらせんなどにも表れています。

大事なことは数字を常に生活に持ち込むこと

筆者が主張したいのは、ユダヤの法則が正しいかどうかではなく、常に数字に向き合うことだと思いました。例えば、気温一つでもぼんやりと暑いではなく、具体的に○○度といった風に正確に数字を捉えて考えます。

数字に馴れ、数字に強くなることがユダヤ商法の基礎であり、儲けの基本だそうです。

ユダヤの承認は時間を厳密に守る

数字を生活に常に持ち込むという考え方は、時間への関わり方も影響を与えています。ユダヤ人は時間をとても大事にしており、自分だけではなく相手にも時間や約束を守ることを求めます。

日本人の感覚からしたら当たり前に思いますが、時間にルーズな外人の話など聞きますし、世界では当然ではないのかもしれません。

書籍で述べられていた具体的な活用方法

著者の藤田田さんは日本マクドナルドを立ち上げた方ですが、ユダヤの法則はマクドナルドの価格設定にも応用されています。かつての「サンキューセット」は、390円で購入すると500円で支払うことで110円のおつりが返ってくる仕組みでした。この価格設定は、78:22の法則に基づいています。

投資への活用方法

私は、この法則をベースに、自分の投資スタンスや目標に合わせて、ハイリスク資産とローリスク資産の割合を調整していきます。

例えば、短期的な利益を狙う場合は、ハイリスク資産の割合を78、ローリスク資産の割合を22に設定します。一方、長期的な資産形成を重視する場合は、ローリスク資産の割合を78、ハイリスク資産の割合を22に設定します。

また、年齢や収入、投資経験などの要素も考慮して、自分の最適なポートフォリオを構築していきます。まだまだ投資を始めたばかりですのでこれからの経験を元に修正していきます。

以上いかがだったでしょうか。読まれた方の参考になれば幸いです。ありがとうございました。

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