前回の記事に引き続き今回も『世界のエリート投資家は何を考えているのか』を参考にポートフォリオの再検討を行っていきます。
この記事では、オールシーズンズポートフォリオの具体的な配分やメリット・デメリット、私のアレンジ方法などをお伝えします。
参考書籍
『世界のエリート投資家は何を考えているのか』(アンソニー・ロビンズ著)
この本では、世界のエリート投資家たちがどうやってお金を増やしているのか、その考え方や戦略が書いてあります。金融の専門知識がなくてもわかりやすく説明されているし、自分のお金の運用に役立つヒントがたくさん載っていました。特に、レイ・ダリオが教えてくれる「黄金のポートフォリオ(オールシーズンズポートフォリオ)」は必見だと思います。これは、どんな市場の変動にも対応できる資産配分の方法で、リスクを最小限に抑えながら最大限のリターンを得ることができるんだって。投資に興味はあるけど損はしたくないと悩んでいるなら、この本を読んでみることをおススメします。
オールシーズンズポートフォリオとは?
レイダリオのオールシーズンズポートフォリオとは、経済状況に関係なく安定したリターンを目指す投資戦略です。レイダリオは、ブリッジウォーター・アソシエイツの創業者であり、世界最大のヘッジファンドの運用者です。彼は、経済は4つのシナリオに分類できると考えています。それは、
- 経済成長が高く、インフレが低い
- 経済成長が低く、インフレが低い
- 経済成長が高く、インフレが高い
- 経済成長が低く、インフレが高い
これらのシナリオに対応するように、オールシーズンズポートフォリオでは、株式、債券、コモディティ、金などの資産クラスをバランスよく組み合わせます。例えば、好況では株式が上昇しやすく、不況では債券が上昇しやすいです。スタグフレーションではコモディティや金が上昇しやすく、デフレーションでは債券や金が上昇しやすいです。このように、資産クラスごとに異なる特性を持つことで、経済状況の変化に対応できるのです。
オールシーズンズポートフォリオのメリットは、安定したパフォーマンスを期待できることです。市場の動きに左右されずに、長期的な視点で投資できます。また、リスクを分散させることで、大きな損失を回避できます。オールシーズンズポートフォリオのデメリットは、高いリターンを狙えないことです。市場の好機を逃す可能性があります。また、資産クラスの選択や配分には個人差があります。自分の目標やリスク許容度に合わせて調整する必要があります。
オールシーズンズポートフォリオの具体的な配分について以下のように紹介されています。
- 株式:30%
- 長期国債:40%
- 中期国債:15%
- 金:7.5%
- コモディティ:7.5%
この配分はあくまで参考例であり、自分の状況や目的に応じて変更することができます。重要なのは、各資産クラスがどのような経済シナリオに強いかを理解し、それに基づいて自身でバランスを取ることです。
オールシーズンズポートフォリオは、経済状況に関係なく安定したリターンを目指す投資戦略です。レイダリオの考え方に基づいて、株式、債券、コモディティ、金などの資産クラスをバランスよく組み合わせます。
私の戦略
ここからは私がどのようにオールシーズンズポートフォリオを活用するかをお伝えします。私は、NISAやiDeCoなどの節税制度ではオールシーズンズポートフォリオを再現しないことにしました。その理由は以下の通りです。
iDeCo
月々の額が少額ですし、購入できる商品でオールシーズンズポートフォリオを再現することができませんので、株式100%で運用していきます。
NISA
こちらはiDeCoと異なり生涯限度額が1800万円と大きいです。しかしながら節税制度を最大限に活かすには含み益を最大にする必要があります。なのでこちらに関しても株式100%で運用していきます。具体的な商品としては最終的には1800万円の枠を全世界株式のパッシブファンドで埋める予定です。
どこでオールシーズンズポートフォリオを使うのか?
その他の余剰資金での運用に活用していきます。ポートフォリオは以下のように考えています。
株式 | 米国長期国債 | ゴールド | 物価連動国債 | |
銘柄 | QLD (TQQQ) | EDV | GLDM | VTIP |
割合(%) | 22 | 58 | 10 | 10 |
株式
このポートフォリオの核となる部分です。オールシーズンズポートフォリオに比べて割合を小さくしていますが、レバレッジの効いた商品を運用するためです。また、22%としているのはユダヤの法則である『78:22』に則っています。
その他
コモディティに関する納得できるETFが見つからなかったので、ポートフォリオから外しました。コモディティには金も含まれるので、金の割合を少し増やしました。コモディティはどのような経済状況で有利になるでしょうか。私はレイダリオ氏の分類に従って、景気の季節に例えると以下のようになると思います。
物価 | 経済 | 強い | |
春 | デフレ | 底打ち→復活 | 株 |
夏 | インフレ | 上昇 | 株、金、コモディティ |
秋 | インフレ | 天井→下落 | 物価連動国債 |
冬 | デフレ | 下落 | 長期国債 |
これは一般的な傾向であり、個別の状況によって変わる可能性があります。コモディティはインフレに対するヘッジとして機能し、好景気で需要が高まるため、夏に最も有利になります。夏は株式も強いので、コモディティは外してもいいのではというのが私個人の意見です。
物価連動国債は、物価上昇率に応じて元本が調整される債券で、インフレに対するヘッジとして機能します。米国中期国債は、ボラティリティが低く、安定したリターンを期待できますが、インフレに弱いです。コモディティは、インフレに強く、好景気で需要が高まりますが、ボラティリティが高く、価格変動が激しいです。
物価連動国債は、米国中期国債とコモディティの中間的な特徴を持ちます。インフレに対応できるとともに、リスクを抑えることができます。
私は、物価連動国債を米国中期国債とコモディティの代用品として投資しました。実際には、これらの資産クラスは完全に代替できるわけではありませんが、私は雰囲気でやっているので、これで満足しています。
まとめ
今回はレイダリオ氏が発案したオールシーズンズポートフォリオについて情報を整理しました。
オールシーズンズポートフォリオとは、株式、債券、金、商品などの異なる資産クラスに分散投資することで、市場の変動に対応できる投資戦略です。オールシーズンズポートフォリオの目的は、リスクとリターンのバランスをとりながら、長期的に安定した成果を得ることでした。
私はこれにアレンジを加えたものを運用で使っていこうと思います。
この記事があなたの投資に役立つことを願っています。ご意見やご感想がありましたら、コメント欄にお寄せください。
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