2024年の資産運用総括:債券投資で得た学びと未来への布石

資産運用

2024年も終わりが近づいてきました。今年の金融市場を振り返ると、やはり金利の動きが大きな焦点だったように思います。

私は保有資産の56%を債券ETFに投じており、具体的には**EDV(Vanguard Extended Duration Treasury ETF)TMF(Direxion Daily 20+ Year Treasury Bull 3X Shares)**を活用してきました。今年の債券市場の動向を振り返りつつ、学びと反省を踏まえた改善策について整理してみたいと思います。


EDVとTMFの特徴

EDV(Vanguard Extended Duration Treasury ETF)
EDVは、米国の超長期国債(20年以上の期間)に投資するETFです。これらの債券は金利変動に敏感で、特に長期金利が低下する局面で価格が大きく上昇する傾向があります。金利サイクルの先読みが鍵となる商品ですが、価格変動が大きいためリスク許容度が求められる点も特徴です。

TMF(Direxion Daily 20+ Year Treasury Bull 3X Shares)
TMFは、米国の長期国債に連動し、その価格変動を3倍に増幅するレバレッジ型ETFです。短期間で大きな利益を狙える可能性がある反面、価格が逆方向に動いた場合の損失も拡大するため、慎重な運用が求められます。また、レンジ相場や長期間の保有では価格が減価しやすい点も注意が必要です。


アメリカの政策金利は高止まり

今年もアメリカの政策金利は高水準を維持していました。インフレを抑制する目的から、景気の加熱を防ぐために金利を高止まりさせている状況です。

このような局面では、一般的に長期金利は徐々に低下する傾向があります。つまり、政策金利が高止まりしているときは長期債券価格が徐々に回復する可能性が高いというわけです。


実際の債券市場の動き

とはいえ、実際の相場は一筋縄ではいきませんでした。今年の初頭に長期債券は高値をつけ、その後はレンジ相場に突入。価格が一定範囲内で推移する状況が続いています。

このような市場環境では、価格変動を活用する**レバレッジ商品(TMF)**はパフォーマンスが弱くなりがちです。ここでの反省点として、レンジ相場が長引く可能性をより慎重に見極めるべきだったと感じています。


MMFの活用を検討

現時点では、保有しているTMFやEDVを売却して別の商品に切り替える予定はありません。

しかし、次の金利サイクルを見据えて、新たな運用戦略を準備しています。その一環として、債券の比率(全体の56%)のうち22%をMMF(マネー・マーケット・ファンド)に振り分ける計画を立てています。

MMFとは?
MMF(マネー・マーケット・ファンド)は、短期金融市場で運用される投資信託の一種です。運用対象は主に、信用リスクが低い短期債券やコマーシャルペーパー(企業が発行する短期の無担保約束手形)などです。
特徴としては以下の点が挙げられます:

  • 高い流動性:いつでも引き出し可能。
  • 安定した利回り:短期金利が高い局面では特に有利。
  • 低リスク:元本割れのリスクが低い。

MMFを活用することで、EDVが割安となったタイミングでリバランスとなれば安値で購入することが可能です。


2024年を振り返って得た学び

今年の運用を振り返ると、レンジ相場におけるレバレッジ商品の弱さや、政策金利の動向を正確に読み切る難しさを痛感しました。その一方で、高金利環境に適した商品の活用方法や、資産比率を柔軟に見直す重要性について多くの学びがありました。

来年以降は、市場環境に応じた柔軟な対応を重視しつつ、金利サイクルを意識した戦略をさらに強化していきたいと考えています。MMFの活用はその一つの方法ですが、これはあくまで私の投資方針の一例です。みなさんも、自身のポートフォリオや投資目的に合った戦略をぜひ検討してみてください。

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