投資をしていると、迷う場面が何度もやってきます。
買うべきか、売るべきか、あるいは静観すべきか——。
そんなとき、僕が頼りにしているのが「自分なりのルール」です。
今回は、そんな“ルールの力”を改めて実感した出来事がありました。
暴落時、QQQMとTQQQのどちらを買うか——
直近の相場急落時、NASDAQ100が週足で▲5%を超える下落を記録しました。
こういうとき、僕は「買い増し」のタイミングと捉えています。
実際に行動する際に迷ったのが、QQQM(安定型のNASDAQ100連動ETF)を買うか、それともTQQQ(3倍レバレッジETF)を買うか。
どちらも魅力的でした。
QQQMは長期積立に向いた堅実なETF。TQQQはリスクもあるけど、戻りも大きい。
一時的に相場は反発し、結果だけを見れば「どちらを買っても正解」だったように見えます。
でも、大事なのは「そのとき何を基準に判断したか」
僕は最終的に、自分が以前から決めていたルール通りに動きました。
- NASDAQ100が週足で▲5%以上下落したら買い増す(5%ルール)
- 売却は3ヶ月ごとのリバランス時にのみ行う
今回もそれに従っただけ。判断は迷ったけれど、ルールがあったからこそブレずに済みました。
感情に任せると、大衆と同じ行動をして失敗する
この経験を通して、改めて思い出した言葉があります。
それが、ハワード・マークスの名言。
「優れた投資とは、他人と違うことをして、それが正しかったときにこそ報われる。」
ハワード・マークスは、米資産運用会社「オークツリー・キャピタル」の共同創業者で、市場心理を見抜く力に長けた投資家。
あのウォーレン・バフェットも「彼のメモは必ず読む」と公言しているほどです。
彼が一貫して語るのは、「群衆と同じ行動をしていては超過リターンは得られない」ということ。
でも実際には、相場が下がると不安になって売りたくなり、上がると安心して買いたくなる。
だからこそ、感情に流されない**“判断の軸”=ルール**が必要なんですよね。
本当に怖いのは「うまくいったあと」の油断
今回、僕はルール通りに買い増しをして、結果としてはリバウンドの波に乗れました。
でも、それで気を緩めて「このまま売っちゃおうかな」と思ってしまったら?
それは予定していたリバランスのタイミングを無視することになり、
“ルール破り”によって、次の判断にも悪影響を与えかねません。
ルールがあるからこそ、利益確定の誘惑にも打ち勝てる。
今回、僕が守ったのは「売らない」というルールでした。
正しいルールより、“続けられるルール”を
投資には「これが正解!」というルールなんてありません。
人によって資産状況もリスク許容度も違うからです。
だからこそ、僕が大切にしているのは——
正しいかどうかより、ブレずに続けられるか。
シンプルでも、自分が納得して実行できること。
それが、ルールの最大の価値だと思っています。
そして、ルールは“その場で変えずに、あとで育てる”
勘違いされがちですが、ルールは一度決めたら変えてはいけないわけではありません。
ただし、それは「相場の動きに合わせてコロコロ変える」のとは違います。
ルールの修正は、その場の感情で行うのではなく、冷静に振り返りながら行うべき。
僕自身も、「今回の判断はどうだったか」「次回はどうしたいか」を振り返りながら、
自分にとって最も無理なく続けられる形へと、ルールを少しずつ“育てて”います。
あなたは、どんなルールを持っていますか?
投資で大切なのは、相場を完璧に読むことではなく、自分の感情とどう付き合うかです。
だからこそ、ルールを持ちましょう。
そして、それを守るだけでなく、経験を通して育てていきましょう。
あなたにとって“続けられるルール”が、将来の資産形成の支えになりますように。
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