TQQQはこう使う|5%ルールと22%投資枠で実践する“レバレッジ戦略”の作り方

資産運用

今回は、これから実践する新しい投資戦略のアップデートについて書きます。
テーマは「下落局面での強気戦略」。TQQQ(NASDAQ100の3倍ETF)を使った“攻めのルール”を再設計しました。


投資ルールは「作る」より「育てていく」もの

以前のブログで、「投資ルールは最初から完璧に作れるものではなく、“育てていくもの”だと思っています」と書きました。
今回の内容は、まさにその実践です。

過去の反省を活かしながら、少しずつ戦略を進化させていく。
その一歩として、下落時の投資行動を見直しました。


背景にある「TMFでの失敗」

以前、米長期債のレバレッジETF(TMF)で大きな損失を出しました。
「そろそろ利下げが来るだろう」と予想して投資しましたが、金利は想定以上に高止まりし、TMFは長期にわたり下落しました。

この経験から、「方向が読めない資産に、強気で張るべきではない」と痛感しました。


債券と株式に対するスタンスの違い

この反省を通じて、レバレッジ商品の活用方針を整理しました。

  • 債券については、今後レバレッジ商品を用いない。
     金利の方向性は読みにくく、想定が外れると損失が大きいため。
  • 株式(インデックス)については、超長期で右肩上がりという前提に立ち、レバレッジ活用を戦略として許容する。
     特にNASDAQ100のようなインデックスは、過去の暴落を経ても回復してきた実績がある。

この考えに基づき、TQQQ(NASDAQ100の3倍ETF)を“戦略的な強気枠”として位置づけることにしました。


5%ルールとは?

私が以前から使っている基本ルールのひとつが「5%ルール」です。

  • NASDAQ100が週足で▲5%以上下落したときに、追加投資を行う

というシンプルなルールです。
大きな下落局面でも感情的にならず、事前に決めた“サイン”に従って行動するための仕組みです。


新ルール:「強気枠」としてTQQQを活用

この5%ルールに、“攻めの戦略”としてTQQQの活用を追加します。
ただし、無制限にレバレッジをかけるのではなく、条件と金額を厳密にルール化しています。


新ルールの概要

項目内容
トリガーNASDAQ100が週足で▲5%以上下落
TQQQの投資上限そのときの追加投資資金の22%まで
保有期間原則3ヶ月以上(TQQQは3ヶ月以内の利確も許容)
損切り禁止
売却後の資金配分株・債券・ゴールドへ再投資(季節ルールに従う)

なぜ「22%」なのか?

この22%という数字には、自分なりの意味があります。

78対22の法則(パレート原則)を参考に

「全体の成果のうち、重要な部分は約22%が生み出している」
この経験則は、ビジネスや経済、自然界にも多く見られます。
藤田田さんの著書『ユダヤの商法』でも似た考え方が紹介されており、
“限られた一部に集中して守る”という考えに共感しました。


22%は“攻めの限度”としてちょうどいい

全体を崩さない範囲でリスクを取れる。
攻めすぎず、でも機会は捉えられる。
自分の中で安心して投資できる枠に収まる。

この22%という設定は、過去の失敗を踏まえた「自分への安全装置」でもあります。


なぜ「損切りNG」なのか?

TQQQのようなレバ商品は値動きが大きく、含み損を抱える場面もあります。
それでも損切りはしないというルールを定めました。

長期的には回復する前提

TQQQのベースであるNASDAQ100は、過去に何度も暴落を乗り越えて成長してきました。
一時的な下落で手放すのは非合理だと考えています。

次の買い場に備えるため

下落が続けば、再び5%ルールが点灯する可能性があります。
損切りで株式の割合を変化させてしまうと、次の買い増しに適切にリバランスできなくなります。

戦略の一貫性を守るため

一度でも損切りを許すと、ルールが形骸化してしまいます。
損切りしないという方針は、戦略の一部です。
それでも無理が出た場合は、感情でなく制度設計を見直すことで対応します。


利益が出たあとは「守り」へ:季節ルールで再配分

TQQQで得た利益は、事前に決めている「季節ルール」に従って、守りの資産へ再配分します。

  • 春・夏(政策金利が低下傾向)→ 株式中心に再投資
  • 秋・冬(政策金利が高止まり)→ 債券・ゴールドの比率を増やす

攻めのリターンを守りに変換する循環が自然に機能するように設計しています。


まとめ:「ルールを育てる」という実践

今回のルール改訂は、「投資ルールは育てていくもの」という考えの実践です。

  • 債券での失敗から「やらないこと」を明確にし、
  • 株式の特性に応じた“攻め”の設計をし、
  • 感情ではなくルールで動けるように仕組みを整える。

完璧なルールはありません。
でも、迷わず進むための「自分の型」を育てていくことはできると信じています。

今後、実際にこのルールを使って得られた気づきや改善点があれば、また発信していきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。


※本記事はあくまで個人の戦略記録であり、投資判断を推奨するものではありません。リスク許容度に応じてご自身で判断をお願いいたします。

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