こんにちは!最近、トランプ大統領による追加関税政策に関する報道も一段落し、米国市場は徐々に落ち着きを取り戻しつつあります。
とはいえ、世界情勢の不確実性が消えたわけではありません。
次に市場の注目を集めているのが、やはりウクライナ情勢です。
2025年4月26日、トランプ大統領はバチカンで行われたローマ教皇フランシスコの葬儀に参列しました。
席順や服装に対して細かい要求を出したことも話題になりましたが、それ以上に注目を集めたのが、葬儀直前に行われたウクライナのゼレンスキー大統領との非公式会談です。
この会談では、ウクライナ戦争の早期停戦と和平推進について協議が行われたとされ、トランプ大統領自身が「歴史に残る平和への貢献を目指す」との意欲を示したと報じられています。
さらにバチカン滞在後、トランプ大統領はSNS上でプーチン大統領に対して厳しい批判を展開しました。
「民間地域への攻撃は正当化できない」と発言し、「プーチン氏は本当に和平を望んでいるのか疑わしい」とまで踏み込んだ表現を使ったのです。
これまで比較的ロシア寄りと見られてきたトランプ大統領のスタンスに微妙な変化が見られる中、ウクライナ侵攻の今後、そしてそれに連動する世界のマーケット動向が、あらためて注目されています。
今回のトランプ大統領の発言は、停戦期待を高めるポジティブな材料となる一方で、和平交渉が難航すれば逆に失望感を呼び、市場のボラティリティ(価格変動)を高めるリスクも孕んでいます。
期待と警戒、両方の目線を持って情勢を見ていく必要がありそうです。
今日はこうした国際情勢の変化を踏まえながら、米国株式と債券市場への影響整理、そして私自身の変わらない投資スタンスについて、まとめていきたいと思います。
ウクライナ情勢とマーケットの関係
ウクライナ情勢が市場に与える影響は、非常に多面的です。
まず、仮に停戦が実現すれば、ロシアとウクライナからのエネルギー供給が安定に向かい、原油・天然ガス価格が落ち着く可能性が高まります。
これはエネルギーコストの低下を通じて、インフレ率を押し下げる効果が期待されます。米国にとってもガソリン価格の低下は消費者マインドの改善に直結しますから、経済全体にとってはプラスに働きます。
逆に、戦争が長期化した場合は、エネルギーや食料品価格の高止まりが続き、インフレがなかなか鎮静化しないリスクが高まります。
特に、米国ではインフレ率の動向がFRB(米連邦準備制度理事会)の金融政策に直結するため、景気と市場への影響が大きくなります。
つまり、ウクライナ情勢の方向性次第で、株式も債券も大きな影響を受ける構図です。
停戦が実現した場合の影響
もしウクライナとロシアの間で停戦が成立すれば、マーケットにはいくつか明確な変化が現れると予想されます。
【株式市場】
- 地政学リスクが和らぐことで、投資家心理が大きく改善する可能性があります。
- また、エネルギーコストの低下により企業の利益率改善も期待でき、株式市場全体には追い風となるでしょう。
【債券市場】
- インフレ懸念が後退すれば、FRBが利下げに向けて柔軟な対応を取りやすくなります。
- 利下げ観測が強まれば、長期金利は低下し、債券価格は上昇しやすくなります。
【ゴールド】
- 地政学リスクの後退により、いわゆる「安全資産需要」が減少し、短期的には金価格に下落圧力がかかるでしょう。
【エネルギー価格】
- 原油・天然ガス市場は供給不安が和らぎ、価格が安定に向かう可能性があります。
- 特に欧州向け天然ガス市場では、停戦の恩恵が大きいと考えられます。
長期化した場合の影響
反対に、ウクライナ戦争がさらに長期化した場合は、逆の影響が想定されます。
【株式市場】
- インフレが長期化する懸念から、企業業績の見通しが悪化し、株価にはマイナス材料となります。
- 特に金利が高止まりすれば、ハイテク株を中心にバリュエーション(株価評価)が厳しくなりやすいでしょう。
【債券市場】
- インフレ抑制のためにFRBが高金利政策を長引かせる必要があり、債券価格には下押し圧力がかかり続けます。
つまり、株式も債券も同時にダメージを受ける「ダブルパンチ」のリスクが高まることになります。
ここで一度、考えてみてください。
もしウクライナ情勢がさらに長引いたとして、あなたならどのように投資判断をしますか?
こうした不確実性の高い局面では、あらかじめ自分のリスク許容度や投資ルールを確認しておくことがとても大切です。
焦って売買を繰り返すのではなく、自分自身の基準を守ることが、最終的なリターンにつながります。
私のスタンス
こんな不透明な情勢の中でも、私の投資方針はシンプルです。
- 株式は「5%ルール」に従い、NASDAQ100が週足で5%以上下落した時だけ追加投資します。
(※5%ルールとは、NASDAQ100指数が週足で5%以上下落したタイミングで、機械的に追加投資を行うシンプルな戦略です。感情に左右されず、淡々と投資を続けるためのマイルールとして運用しています。) - 債券については、価格の予想はせず、金利の四季(春・夏・秋・冬)を意識した資産配分の調整を行います。
- ゴールドは基本ホールド。リバランスやサイン点灯時のみ、機械的に売買します。
マーケットニュースや地政学リスクに過剰反応するのではなく、
自分のルールを静かに守り続けることが、投資家としての一番の武器だと私は考えています。
最後に
世界情勢やマーケット環境は、自分ではコントロールできません。
でも、「どう行動するか」という投資家としての態度は、自分でコントロールできます。
市場が荒れたときこそ、自分のルールと向き合い、軸をブラさず、マイペースに続ける。
これが、長い目で見て一番確実な投資法だと思っています。
一緒に、焦らず、コツコツと歩んでいきましょう!
また新しい動きがあれば、ここでシェアしていきますね。
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