金投資は儲かる?危険?メリットやデメリット、おすすめの投資方法をまとめました

資産運用

こんにちは、管理人のちゃーこです。

投資と聞くと株や国債などの他に金投資(ゴールド)などを思い浮かぶ方もいるかと思います。金のインゴットはピカピカしていていかにも資産って感じがしますよね。ただ、金というものがどういうものかの詳細を問われると答えに困ってしまいます。私も正直なところ、戦争などで世間が不安定になると金の価格が上がるの?くらいの理解しかありませんでした。

今回どうして金のことをまとめようと思ったのかというと勿論私の今後の投資先として検討しようと思ったからに他なりません。

私の基本的な投資戦略は株式の投資信託の定期購入ですが、ルールを設定しての暴落時のスポット購入も行おうと思っています。実際にこの戦略を実践していくとなると問題となってくるのが暴落時に向けて購入資金をプールしておく必要があるということになります。

元々は現金のみで資金を準備しておくつもりでしたが、最近金が株式の値動きと違った動きをする、いわゆる相関が低いあるいは逆相関、ということを知りました。今回は少し前の本にはなりますが、池水雄一さんが著された『金投資の新しい教科書』を読んで学んだ内容を整理し、今後の方針を考えていこうと思います。

よろしくお願いいたします。

この記事はこんな人におススメ

  • 金投資のことがあまりわからない
  • 金投資を考えているが、どのような方法がいいのか知りたい

金の特徴

まずは金の特徴について説明していこうと思います。

  • 現物性

金は、紙幣や株券などの証券とは異なり、物理的な形を持つ現物です。そのため、持ち運びや保管がしやすく、換金性が高いというメリットがあります。金は、投資として買われること以外にも宝飾のために購入されることもあります。

  • 希少性

金は、地球上に存在する量が限られている希少金属です。そのため、価値が下がりにくいというメリットがあります。金は、地球上に存在する量が限られている希少金属です。現在の世界の金の埋蔵量は、約2.2兆トロイオンス(1トロイオンスは1,000キログラム)と推定されています。これは、50メートルプール3.5個分程度の量に相当します。

  • 不変性

金は、他の金属と比べて酸化されにくい性質があります。そのため、長期間その輝きを保つことができます。金は、燃えても灰になることはありません。燃えると、金属の融点である約1,064℃で溶けて、液体になります。本では、阪神大震災後の銀行の金を開けた時に札束は灰になっていたが、ゴールドは融けて大きな塊になっていたという逸話が紹介されていました。

  • 信用リスクの低さ

金は、政府や企業の信用に依存しません。そのため、信用リスクが存在しないというメリットがあります。

  • 長期的な安定資産

金は、希少性が高いため、長期的には価値が下がりにくい資産とされています。そのため、短期的な値下がりはあっても、長期的には上昇する傾向にあります。

もちろん、金にもデメリットはあります。

  • 投資としてのインカムゲインが無い

金は、株や国債などの投資商品と異なり、配当や利子などのインカムゲインがありません。そのため、投資目的としては、資産の保全や資産の分散を目的とする場合が多いです。

  • 価格変動リスクがある

金の価格は、経済情勢や政治情勢などの影響を受けて変動します。そのため、短期的な価格変動リスクがあるというデメリットがあります。

金価格の値動き

次は金価格がどのようなときに動くのかを整理していきます。

値上がりする時

  • 世の中が不安定になった時

金は、安全資産として認識されており、経済や政治が不安定な状況下では、投資家による需要が高まります。そのため、金価格は上昇する傾向があります。

  • ドル安になった時

金は、基本的にドルで価格が評価されます。そのため、ドル安になると、金の価格は円換算で高くなります。

  • インフレや需要で価格が上昇する

金は、現物であるがゆえにインフレに強い資産とされています。

  • 景気が悪くなり、金利が下がるタイミングに株や債券以外の投資先として購入される

景気が悪化し、金利が下がると、株や債券への投資の魅力が低下します。そのため、投資家は金などの安全資産への投資を増やす傾向があり、金価格は上昇する傾向があります。

値下がりする時

  • 景気が良くなり、金利が上がるタイミング

景気が良くなり、金利が上昇すると、株や債券への投資の魅力が高まります。そのため、投資家は金から株や債券に投資資金を移す傾向があり、金価格は下落する傾向があります。

  • 金の供給量の増加

金の採掘技術の進歩や、新たな金鉱の発見などによって、金の供給量が増加すると、金価格は下落する可能性があります。

  • 金の需要の減少

経済や政治の安定化などによって、金の需要が減少すると、金価格は下落する可能性があります。

金の価格はこれからどうなっていくのか

金の価格はこれからどうなっていくのでしょうか。今までの内容からわかるように金の価格は長期的には安定して上昇していく可能性が高いです。本自体は2013年に書かれたものですのでここからは私の意見になります。

  • 金ETFの登場により、投資への参入障壁が低下

金ETFは、金の価格に連動した値動きをする金融商品です。この商品の特徴は現物の管理を自身でする必要がないことであり、誰もが少額から金投資が可能になりました。更にそれまでの金投資の手法に比べてコストも抑えられています。2003年に登場して以来、投資家から人気を集めており、今後も一定の割合で資金が流入すると予想されます。

  • インドの人口増加と経済成長による需要増加

金は投資先として以外に現物商品としての一面もあるというのは説明した通りです。インドは、世界で最も金の宝飾品需要が多い国です。近年、インドの人口は世界一となり、経済成長も期待されています。そのため、金の購入力も上昇し、金価格の上昇に寄与すると考えられます。

  • BRICS通貨準備統合の影響

2023年8月22日、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の5カ国は、新通貨「BRICS通貨準備統合(BRICS Contingent Reserve Arrangement)」の創設を発表しました。BRICS通貨準備統合は金本位制度の導入を予定しています。金本位制度は金の保有量を担保に通貨発行を行いますので、金の需要増加による価格上昇が起きる可能性があります。

金への投資方法

最後に金投資の手法についてまとめようと思います。

手法特徴メリットデメリット
金地金現物資産現物として保持できる保管場所が必要、購入時に手数料
地金型硬貨現物資産。オシャレ現物として保持できる。発行元の国のお墨付き保管場所が必要、購入時に手数料
純金積み立て少額から始められる3000円程度の少額から積立ができる手数料が高い
金ETF手数料が安い、売買がしやすい資産の保全・インフレ対策に有効、手数料が安い現物資産ではない

金地金

金地金とは、板状の金の塊のことです。金の価値をそのまま保有できるため、資産の保全やインフレ対策に有効です。また、現物資産であるため、換金性も高く、資産の分散にも役立ちます。しかしながら、現物であるがゆえに保管場所が必要であり、購入時の価格は市場価格に現物の輸送費や手数料が上乗せされたものになります。更に少量購入の場合は別途でバーチャージという手数料がかかります。

ちなみに金地金(きんじがね)と読むそうです。

地金型硬貨

地金型硬貨も現物の資産ですが、特徴として各政府が発行しているという点が挙げられます。発行元の政府が金の純度や重さを保証してくれています。硬貨サイズのため金地金よりも小さめの単位で購入することができます。

価格にはプレミアムという鋳造コストが含まれたものになっており割高になっています。これは売却時も割高で売却できるので実質的にはデメリットではないと考えられます。

なによりオシャレというメリットがあります。

純金積み立て

純金積み立てとは、毎月一定の金額で金を購入する方法です。金地金と同様、資産の保全やインフレ対策に有効です。また、少額から始められます。

しかしながら、手数料や年会費で7%程必要とのことなので金融商品としては考えない方がよいと紹介されています。

金ETF

金ETFとは、金の価格に連動した値動きをする金融商品です。金地金や純金積み立てと比べて、手数料が安く、少額から売買がしやすいというメリットがあります。また、証券会社で取引できるため、購入や売却が容易です。

おススメの金投資の方法

今までの情報から鑑みると金投資を行う際により利益が出やすいのは金ETFのような金価格に連動した投資商品であると思います。

『ウォール街のランダムウォーカー』のバートン・マルキールが述べている財産管理のための10か条の一つに「投資にかかるコストに目を配る」というものがあります。

投資に関して、投資家にはどうしようもないことも多い。その最たるものが株価や債券価格の変動だ。しかしコストに関してはその意志さえあれば十分コントロールできる。(中略)コントロールできる要因は注意深くコントロールすることこそ、すべての投資の戦略の要なのだ。

『ウォール街のランダムウォーカー』(バートン・マルキール)

金投資についての手法を見比べてみると金の価格変動から受ける影響は同じですので、後はコストの問題となれば金ETFや投資信託がベターに思えてきます。ただし、現物を持つことに価値を見出す方もいれば、地金型硬貨のオシャレさに魅力を感じる方もいるとは思います。私も本を読んで地金型硬貨について知りましたが、もし資産が有り余るほどあるならコレクション兼投資として各国の金貨を集めるのも面白そうと思ってしまいました。

では、日本で金の金融商品はなにがおススメかというと2023年9月現在では「SBI・iシェアーズ・ゴールドファンド」が信託報酬年0.1838%で投資信託としては手数料最安と思われます。商品には為替ヘッジありと無しが存在していますが、私の戦略としては長期保有が目的ですので①ヘッジコストをかけるのがもったいない②円安の際は価格上昇の恩恵が受けれる③ドル安になれば金が買われやすくなり価格が上昇し、円高デメリットを緩和してくれるという理由から為替ヘッジは無しでいいのかなと考えます。

以上が金投資についてのまとめになります。ポートフォリオにどれくらいの割合を入れるかなどはこれから年末までに考えていく必要がありますが、とりあえずは投資信託を通して金投資を始めていこうと思います。他にも有益な情報や補足説明がありましたら是非コメント欄にお願いいたします。

ご覧いただきありがとうございました。

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