Amazonでおススメに出てきた『JUST KEEP BUYING』を読んだので個別株投資について改めて考えてみたいと思います。
『JUST KEEP BUYING』では、個別株投資を全く推奨していない
『JUST KEEP BUYING』は貯蓄や投資についてデータ分析を基に論じている本なのですが、過去の名著である『敗者のゲーム』や『ウォール街のランダムウォーカー』よろしく、個別株投資ではなく指数に連動したインデックスファンドへの投資をおススメしています。ちなみに個別株については【個別株を買うなー個人投資家を焼き尽くす投資哲学】というタイトルで一章丸ごと使って解説をしてくれています。
個別株投資を否定する金融論的な主張
個別株投資を否定する根拠として二つの主張を提示してくれています。一つ目は、個別株投資やアクティブファンドへ投資といった指数よりも良い成績を出そうとした投資はことごとくインデックスファンドに勝てないというものです。どうして勝てないのかの説明は省略しますが、長期にわたるファンド運用において多くのアクティブファンドはインデックスファンドをアウトパフォームすることができません。株価というものは大抵極少数の銘柄が全体を引き上げてくれているのですが、どうやってその少数の優良株を嗅ぎ分けるのか、ましてや優良株ですら栄枯の道をたどっていきます。そのようなことができる人を見つける賭けをするよりはインデックスファンドを長期保有する方がよほど賢明だろうという考えです。
もうひとつの存在論的な主張
もう一つの考え方は自身の銘柄選定の能力が優れているのかどうか、わからないというものです。
世の中には様々な投資手法が存在しています。例えばファンダメンタル分析家達はその会社の情報を徹底的に分析し株価が妥当かどうかで投資を行っています。しかしながら株価というものは複数の複雑な要因で上げ下げをしていきます。ある人がその株が値上がりすると予想して例えその通りになったとしても本当にその人が想定していた理由によって上昇したのかは定かではありません。
私たちがそれが妥当かを知るすべはなく、指数をアウトパフォームしているかどうかによって結果を知ることしかできません。更に今までは仮にうまく行っていたとしてもこれからもずっと正解し続けることができる保証はありません。アクティブな運用を行う者はその存在論的な恐怖に常にさらされる状態になると主張しているのです。
それなら個別株は止めとくべき?
以上の内容を踏まえて、個別株投資についてどのように考えていくべきでしょうか。ここでは、私なりの解釈を述べたいと思います。
投資の目的は、金持ちの道楽ではない限りは、資産を増やすことです。したがって、個別株への投資は、その目的を達成するために必ずしも必要ではないと考えられます。
私が投資を行う理由は、資産形成の促進です。ですので個別株を避けるのが賢明でしょう。また、現状の私のメインの投資は、インデックスファンドとレバナスの組み合わせです。この運用ルールの中に、個別株購入を追加すると、運用が複雑になる可能性があります。
ただし、個別株に未練があるのも事実です。
日本特有の株主優待という制度
インデックスファンドが優位な中、それでも個別株投資をする理由としては、優待目的が考えられます。しかし、ほとんどの場合、優待込みの利回りを見てもインデックスファンドに勝ることはないでしょう。
通常の配当は、受け取る際には所得税と住民税、使う際には消費税が課せられます。一方、優待は、受け取る際には税金がかからないため、利回り的に優位と言えます。
ただし、優待は一般的に金券や商品券などの形で提供されるため、特別感はあまりありません。そのため、食券や割引券などの、その企業ならではの優待を提供している銘柄を選ぶのがよいと考えます。
会社名 | 株主優待内容 |
イオン | イオンオーナーズカード |
クリエイトレストラン | 優待食事券 |
コメダ珈琲 | 電子マネー「KOMECA」 |
SBIグローバルアセット | 株式新聞Web版で使える無料購読クーポン |
マンダム | 化粧品や日用品の詰め合わせ |
味の素 | 味の素の食品や調味料の詰め合わせ |
日本取引所グループ | クオカード |
今のところ気になっている株主優待は上記の通りです。日本取引所グループはクオカードですが、長期保有でもらえる額が増してくるお得感があったため追加しています。
今後は週ごとの5%下落を購入サインとして買い進めていきます。
他にもお得感が感じられるおススメ銘柄がありましたら、コメントでぜひ教えてください。以上です。
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